COLUMN お役立ち記事

【ガソリンスタンド法律解説】店長とアルバイトの職場恋愛。会社は禁止できる?

※本コラムは、弊社代表の西尾が「月刊ガソリン・スタンド」で連載している内容をもとに、再構成・加筆したものです。

質問

SSの店長とアルバイト女性スタッフが合意のうえで交際していると判明。他のスタッフからはやりづらさを指摘する声もある。この場合、会社はトラブル防止を理由に職場恋愛を禁止できるのか。将来、セクハラとして問題になるおそれはないのか。

弁護士による解説

職場におけるセクハラは、「職場において行われる、労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応によりその労働者が労働条件につき不利益を受けたり、性的な言動により就業環境が害されること」をいいます(男女雇用機会均等法11条参照)。この「性的な言動」には性的な事実関係を尋ねることも含まれます。

まず会社としての懸念は、その交際自体がセクハラにあたらないかという点になるでしょう。ここでのポイントは、主には女性スタッフの意に反しない交際でないかかどうか、つまり真意による同意にもとづいて交際しているかどうかになります。その確認の手段としては、主に当事者や関係者から経緯や状況等を聴取することになります。

但し、一般的に上司や先輩からの好意は部下や後輩にとって断りづらい状況が想定されます。女性スタッフが「断ることで仕事に悪影響が出るのでは」と少しでも感じている場合は、ハラスメントの可能性が高いと考えるべきでしょう。そして真意による同意にもとづく交際であればセクハラに該当することはありませんし、むしろ基本的に私的な問題であって、正当な理由なく会社は干渉できません。

つまり、会社が職場恋愛に関連して異動や処分を行うことは、あくまで業務上の必要性のほか、ハラスメントの防止や職場の環境や秩序を維持などに必要な限りで正当化されるものであって、それらと無関係に干渉することはそれ自体がセクハラやプライバシーの侵害になりかねません。会社は職場恋愛を無限定に禁止できませんし、上記の聴取においても当事者のプライバシーに十分に配慮する必要があるでしょう。

以上を踏まえて、会社としては、まず適切な調査を行ってセクハラに該当しないか確認し、その調査結果を記録し保存します。これはセクハラ防止に関連する措置です。

そしてハラスメントの懸念がなければ会社は基本的にそれ以上の干渉はできませんが、別途、業務の公正さが疑われたり周囲の職場環境が悪化したり企業秩序へ悪影響があれば、その限りで人事的な措置を検討すべきこととなります。

この記事の監修者

西尾 公伸
弁護士・日本エクイティバンク株式会社代表取締役

第二東京弁護士会所属。中央大学法学部法律学科卒業、大阪市立大学法科大学院修了。
1983年生大阪府堺市のガソリンスタンド経営者の長男として生まれる。
中央大学法学部卒業後は大阪市立大学ロースクールへ進む。社会人アメフトのトップリーグであるXリーグで現役選手として活躍しながら司法試験に合格。所属するAuthense法律事務所では統括責任者としてアメフトで培ったチームワークをモットーに企業様や経営者様のに寄り添ったサポートを行う。事業承継に伴う未解決の課題を解決し、全ての現役オーナー経営者が経営をやり切るための仕組みと文化を創り出すために、2024年日本エクイティバンク株式会社を創業。

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