COLUMN お役立ち記事

【ガソリンスタンド法律解説】同業者と価格の話をしただけで違法?

※本コラムは、弊社代表の西尾が「月刊ガソリン・スタンド」で連載している内容をもとに、再構成・加筆したものです。

質問

近隣のSS経営者同士で価格について意見交換。結果的に同じ価格設定になった。この場合、違法になるのか。また、その場で発言していなくても問題になるのか。

弁護士による解説

今年8月にも長野県内のガソリンスタンド事業者らが販売価格のカルテルを結んでいたとして、公正取引委員会が再発防止を求める排除措置命令と課徴金納付命令を出す方針であるとの報道がありました。カルテルや独占禁止法違反というとあまりピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、SS経営者にとって実は身近で注意が必要な法規制のひとつといえます。

カルテルは、複数の事業者が商品価格や販売数量などを協定して競争を制限する行為をいい、いわゆる「不当な取引制限」として独占禁止法3条などで厳しく禁止されています。その疑いがあれば公正取引委員会の調査対象となり、違反が認定されますと、課徴金納付命令や排除措置命令、事案によっては刑事処分の対象となることもあります。その中でも価格に関する協定(価格カルテル)は競争を制限する効果が特に生じやすいため、調査や処分の対象となりやすい類型です。

つまり販売価格は市場における競争の中心的な要素であり、各事業者が自由に独自の判断で決定することによってはじめて健全な市場原理が働くことになりますので、基本的に他の同業他社と擦り合わせる合理性が認められません。そのような背景から価格の協定は原則として違法とされており、これによって健全な価格形成が実現される前提が守られているのです。

ご相談のケースでも、参加したSS経営者のやり取りや結果として当該水準に従った価格設定がされているなどの状況は、価格の協定が存在していると評価される事情です。たとえ書面の取交しや「価格を揃えよう」といった明確な発言がなくとも、価格について黙示的な協定があったと評価される可能性は高いでしょう。

また相談者は「たまたまその場にいただけで、自分は何も言っていない」「一方的に足並みを揃えただけで同意は示していない」といっても、結果的に販売価格が一律に変動するなど競争が制限されたことを窺わせる事情があれば、「当該協定に加わっていた」と評価されるリスクは高いと言わざるを得ません。

このようなリスクを避けるためには、同業者間で販売価格についての会話は避けるべきですし、もしそのような場に立ち合いそうになった場合は速やかに席を外すなどして、外形的に賛同していないことを裏付ける工夫をしておくべきでしょう。

弁護士による解説

道路交通法65条1項は「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と定めています。
運転手が酒気を帯びており、かつ、その人が運転した場合において、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態であった場合、犯罪となります(道路交通法117条の2第1項第1号)。

そして、刑法では、犯罪を幇助した場合にも、幇助した者が処罰されます。つまり、犯罪の遂行を援助して促進したことも犯罪となります。

したがって、飲酒運転をしながら引き続き車を運転するために給油を求めてくるドライバーに給油をすれば、その幇助にあたるとして刑事罰を科される可能性があるのです。

飲酒運転の疑いがある場合にはその要望には応えず、要求が止まなけば警察へ相談等すべきでしょう。

この記事の監修者

西尾 公伸
弁護士・日本エクイティバンク株式会社代表取締役

第二東京弁護士会所属。中央大学法学部法律学科卒業、大阪市立大学法科大学院修了。
1983年生大阪府堺市のガソリンスタンド経営者の長男として生まれる。
中央大学法学部卒業後は大阪市立大学ロースクールへ進む。社会人アメフトのトップリーグであるXリーグで現役選手として活躍しながら司法試験に合格。所属するAuthense法律事務所では統括責任者としてアメフトで培ったチームワークをモットーに企業様や経営者様のに寄り添ったサポートを行う。事業承継に伴う未解決の課題を解決し、全ての現役オーナー経営者が経営をやり切るための仕組みと文化を創り出すために、2024年日本エクイティバンク株式会社を創業。

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